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誠幸linkのよもやま話~失敗しない外構計画~

皆さんこんにちは!

株式会社誠幸linkの更新担当の中西です。

 

さて今回は

~失敗しない外構計画~

外構は見た目(デザイン)×機能(使い勝手)×耐久(構造・排水)の三立て。ここが揃うと“暮らしの質”が上がります。本稿は、初回打合せ~着工前にやるべきことを、現場目線で迷わない順番にまとめました。


1|敷地調査:勝敗の8割はここで決まる

  • 測量:GL・隣地高・道路高・既存桝・勾配を実測(簡易レベルでOK)

  • 地盤:路床CBR・締固めやすさ・凍上の有無(寒冷地)

  • 法規:用途地域・建築協定・景観条例・道路占用・越境の確認

  • インフラ:ガス/水道/電気/通信の引込位置、将来のEV・給水栓位置

  • 日影風向:洗濯/植栽/雪庇の影響をメモ

  • 騒音・視線:目隠し必要エリアを“赤入れ”

現調写真は同アングル3点(遠・中・近)+手計測スケッチで、提案の精度が跳ね上がります。


2|排水設計が最優先

  • 基本勾配:土間・アプローチは1~2%、建物側へ水を寄せない

  • 集水:最下点に集水桝+U字・暗渠を配置

  • 透水・保水透水性コンクリート/透水性舗装/砂利+防草シートの使い分け

  • 雨水活用レインガーデン貯留タンクでピークカット️→️


3|動線とゾーニング ‍♀️

  • 車の動線:進入角・切返し回数・ミラー死角を現場で試走

  • 人の動線:玄関⇄駐車⇄宅配⇄物置を直線で結ぶ/段差は1/12勾配でユニバーサル対応

  • 置場:自転車・ゴミ置き・物干し・アウトドアギアの“定位置”を設計時に確保


4|法規・近隣配慮

  • 擁壁・塀:高さや構造基準(控壁・鉄筋・開口率)

  • 乗入れ工事:道路管理者の承認・復旧仕様

  • 照明:眩光と越境光に注意(配光とタイマー設定)


5|材料の“現実解”カタログ

  • 土間:コンクリート(呼び24–30、目地3–4mピッチ)/洗い出しスタンプ

  • アプローチ:インターロッキング・大判タイル(屋外対応・防滑R値)・自然石

  • 見切り:コルテン鋼・アルミ見切り・ピン固定エッジ

  • フェンス/門柱:目隠し率・風圧・基礎寸法/宅配ボックスは先行配管

  • 照明:ポール/フットライト/ライン照明(人感+天候タイマー

  • 植栽:常緑+落葉のミックス/根鉢サイズと客土厚を明記


6|見積りの見える化(抜け漏れ防止)

  • 土工・残土・搬入出を別計上

  • 基礎寸法・配筋は図面寸法に連動(“一式”を減らす)

  • 加工手間:タイル小口処理・斫り・転圧回数

  • 電気:分岐回路・スイッチ位置・光センサー・予備配管

  • 予備費:**10〜15%**で“想定外”を吸収


7|工程と季節対応 ⏱️️

  • :急乾燥→散水養生/シート、コンクリは遅延剤も選択肢

  • :凍結回避→早強・保温/養生マット、初期強度が出るまで交通止め

  • :洗掘・色ムラ回避→延期 or 覆工、透水材は施工後の散水テスト必須


8|よくある失敗と回避策 ‍♂️→‍♂️

  1. 勾配不足で水溜り → 初期にレベル出し、目地で細かく逃がす

  2. クラック多発 → 過水・路盤不足・目地不足 → 配合・転圧・目地を図面で確定

  3. 白華(エフロ) → 低W/C+養生+シーラー、発生時は弱酸洗浄→中和

  4. タイル浮き → 下地乾燥不足・プライマー不良 → 含水率管理

  5. 眩光クレーム → 角度調整+ルーバー+減光スケジュール

  6. 物干し/自転車置場が狭い → 早期ゾーニングで寸法確保

  7. 越境/境界トラブル → 着工前の立会確認+写真記録


9|打合せチェックリスト ✅

  • 既存高低差・排水計画・勾配

  • 乗入れ位置・車の切返し動線

  • 材料サンプル(実物)・色番

  • 照明配光・タイマー・人感

  • 植栽リスト・潅水方法

  • 見積内訳(残土・基礎・電気)

  • 工程・季節対策・養生期間